北アルプス 常念岳東尾根2 敗退
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【1日目】
常念岳を目指すには、今回も東尾根が積雪期のルート。

東尾根に取りつくには安曇野市堀金 ほりで~ゆ先のゲートから。
朝6時半出発。
雪の少ない作業道?は途中まで順調だったけど・・・

道が途切れてからは笹薮の猛攻。 (T_T)
雪に埋まってくれていればスノーシューでまだ歩きやすいのだけれども。
急斜面の激笹薮を両手で掻き分けながら突き進んでいくが 思ったより体力消耗、
予定していた幕営適地までたどり着けず、標高1.955m先でテント設営。

小雪の中テントを設営し終わり中で休んでいたら、
外から女性達の声がしてきたので、テントから顔を出して声をかけた。
「こんにちは。常念岳まで行って来れました?」
「ムリムリ~、途中の斜面は腰まで埋まって 前常念岳までも行けませんでしたよ」
「雪が柔らかくて踏み抜いて大変で。あはは。」
「明日行くなら天気良さそうだし頑張ってくださいね!」
「ありがとうございます!」
賑やかな女性3人組はそういって笑って下って行ったけど、
きっとハードに戦ってきたんだなあと思った。
お疲れ様でした。

(毎度の フリーズドライ一人鍋 )
ZZZ・・
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【2日目】
朝5時半出発。さぁ常念岳。

ヘッデンで歩き出したけど、樹林帯を抜けて振り返ると日が昇って明るくなってきた。
正面に前常念岳。常念岳本峰は奥にまだ見えない。

この低木帯は、昨日の三人女子のトレースを使わせていただく。
おかげでルートに困らず踏み抜きも少なく歩けた。
それにしても、この枝に隠れた迷路みたいな深雪の中 よく道を切り拓いたよなぁ。
手こずりながらも賑やかに進んだのだろう。
感謝!
やっとこ森林限界を過ぎると最初の岩急斜面が現れる。こんな斜面がこの後3枚。
ここからが勝負どころ。

まだ三人女子トレースが続いてくれていて勇気が出る。
ありがたい。

一段登り切って休憩。
二段目途中は雪が深く隙間に踏み抜くと腰まで、
体勢をとり戻して岩に掴まり、アイゼンをかけて体を押し上げる。
・・・を何度も繰り返しながら登っていく。
前回敗退した常念岳、今回は登頂したい!

時間はすでに8時半、私もだんだん疲れ、
登っている時間より休んでいる時間の方が長くなってきた。
三人女子トレースもこの辺で無くなっていた。
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「大丈夫です、そのうち疲れを感じなくなります。」
そんな声が聞こえたような気がして(笑)、再びスイッチを入れなおし、
最後の斜面を登り切って前常念岳まで登り抜けると・・・

やっぱり ここからの冬の穂高連峰は神々しく 実に美しかった。

前常念岳から振り返って、登ってきた岩稜斜面。
この高度感と達成感がたまらなく気持ち良い。
おっと、達成感に浸っている場合ではない、目的はこの常念岳登頂。

・・・と思ったけど、時間はすでに10時が過ぎてしまっていた。
戻ってテント撤収、日没までに車に戻るためには10時がリミットと決めていた。
稜線の風も強くてなんだかコワいし、戻る体力も残しておかなきゃだし・・・
ということで撤退。
またしても敗退、山頂に届かず。(*_*)

夕方17時、無事車近くまで戻ってきて振り返ると常念岳が見えた。
このピラミダルな山は、私にはまだ登れない山なのか。
自信喪失?していたら山友からメールが来た。
「私はノンビリするために山に行くわけですが(笑)」
私は、特に雪山は「自分との戦い」「限界への挑戦」「心身の鍛錬」・・・
のために登っていたように思う。
そうだよなあ、美しい雪山、もっとノンビリゆっくり楽しむのもイイよなあ。
歩きだしながら、テントで出会った あの女子三人組の笑顔が浮かんできた。
・・・でもまたいつかきっと、歯を食いしばってこの山の頂を目指すんだろうな。(笑)
-完-
【1日目】
常念岳を目指すには、今回も東尾根が積雪期のルート。

東尾根に取りつくには安曇野市堀金 ほりで~ゆ先のゲートから。
朝6時半出発。
雪の少ない作業道?は途中まで順調だったけど・・・

道が途切れてからは笹薮の猛攻。 (T_T)
雪に埋まってくれていればスノーシューでまだ歩きやすいのだけれども。
急斜面の激笹薮を両手で掻き分けながら突き進んでいくが 思ったより体力消耗、
予定していた幕営適地までたどり着けず、標高1.955m先でテント設営。

小雪の中テントを設営し終わり中で休んでいたら、
外から女性達の声がしてきたので、テントから顔を出して声をかけた。
「こんにちは。常念岳まで行って来れました?」
「ムリムリ~、途中の斜面は腰まで埋まって 前常念岳までも行けませんでしたよ」
「雪が柔らかくて踏み抜いて大変で。あはは。」
「明日行くなら天気良さそうだし頑張ってくださいね!」
「ありがとうございます!」
賑やかな女性3人組はそういって笑って下って行ったけど、
きっとハードに戦ってきたんだなあと思った。
お疲れ様でした。

(毎度の フリーズドライ一人鍋 )
ZZZ・・
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【2日目】
朝5時半出発。さぁ常念岳。

ヘッデンで歩き出したけど、樹林帯を抜けて振り返ると日が昇って明るくなってきた。
正面に前常念岳。常念岳本峰は奥にまだ見えない。

この低木帯は、昨日の三人女子のトレースを使わせていただく。
おかげでルートに困らず踏み抜きも少なく歩けた。
それにしても、この枝に隠れた迷路みたいな深雪の中 よく道を切り拓いたよなぁ。
手こずりながらも賑やかに進んだのだろう。
感謝!
やっとこ森林限界を過ぎると最初の岩急斜面が現れる。こんな斜面がこの後3枚。
ここからが勝負どころ。

まだ三人女子トレースが続いてくれていて勇気が出る。
ありがたい。

一段登り切って休憩。
二段目途中は雪が深く隙間に踏み抜くと腰まで、
体勢をとり戻して岩に掴まり、アイゼンをかけて体を押し上げる。
・・・を何度も繰り返しながら登っていく。
前回敗退した常念岳、今回は登頂したい!

時間はすでに8時半、私もだんだん疲れ、
登っている時間より休んでいる時間の方が長くなってきた。
三人女子トレースもこの辺で無くなっていた。
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「大丈夫です、そのうち疲れを感じなくなります。」
そんな声が聞こえたような気がして(笑)、再びスイッチを入れなおし、
最後の斜面を登り切って前常念岳まで登り抜けると・・・

やっぱり ここからの冬の穂高連峰は神々しく 実に美しかった。

前常念岳から振り返って、登ってきた岩稜斜面。
この高度感と達成感がたまらなく気持ち良い。
おっと、達成感に浸っている場合ではない、目的はこの常念岳登頂。

・・・と思ったけど、時間はすでに10時が過ぎてしまっていた。
戻ってテント撤収、日没までに車に戻るためには10時がリミットと決めていた。
稜線の風も強くてなんだかコワいし、戻る体力も残しておかなきゃだし・・・
ということで撤退。
またしても敗退、山頂に届かず。(*_*)

夕方17時、無事車近くまで戻ってきて振り返ると常念岳が見えた。
このピラミダルな山は、私にはまだ登れない山なのか。
自信喪失?していたら山友からメールが来た。
「私はノンビリするために山に行くわけですが(笑)」
私は、特に雪山は「自分との戦い」「限界への挑戦」「心身の鍛錬」・・・
のために登っていたように思う。
そうだよなあ、美しい雪山、もっとノンビリゆっくり楽しむのもイイよなあ。
歩きだしながら、テントで出会った あの女子三人組の笑顔が浮かんできた。
・・・でもまたいつかきっと、歯を食いしばってこの山の頂を目指すんだろうな。(笑)
-完-
この記事へのコメント
こんばんは。
相当ハードなのが想像できます。
お疲れ様です。
そのうち ・・本当に感覚がマヒします。
恐ろしい言葉です(笑)
3人は強者ですね。
タッサンのおねぇさんでは?
登山やってるみたいです。
相当ハードなのが想像できます。
お疲れ様です。
そのうち ・・本当に感覚がマヒします。
恐ろしい言葉です(笑)
3人は強者ですね。
タッサンのおねぇさんでは?
登山やってるみたいです。
こんばんは
私は、特に雪山は「自分との戦い」「限界への挑戦」「心身の鍛錬」・・・
のために登っていたように思う。
そうだよなあ、美しい雪山、もっとノンビリゆっくり楽しむのもイイよなあ。
のくだり・・・
そうですね。僕も山をもっと楽しまなきゃって思いました。
撤退でしたがそこまでの軌跡、感服です。
女性陣も凄いですね。
僕はラッセルなんて絶対無理だって思ってますからW
綺麗な写真に癒されました。
私は、特に雪山は「自分との戦い」「限界への挑戦」「心身の鍛錬」・・・
のために登っていたように思う。
そうだよなあ、美しい雪山、もっとノンビリゆっくり楽しむのもイイよなあ。
のくだり・・・
そうですね。僕も山をもっと楽しまなきゃって思いました。
撤退でしたがそこまでの軌跡、感服です。
女性陣も凄いですね。
僕はラッセルなんて絶対無理だって思ってますからW
綺麗な写真に癒されました。
こんばんは。
突然のコメント、すいません。自分の名前が出てきたので思わずコメントしてしまいました‼
いつもブログ、楽しく拝見しています!
因みに僕の姉は雪山に行くような猛者ではありませんww
突然のコメント、すいません。自分の名前が出てきたので思わずコメントしてしまいました‼
いつもブログ、楽しく拝見しています!
因みに僕の姉は雪山に行くような猛者ではありませんww
◆Fさん、こんばんは。
ハードでしたが、鬼軍曹にシバかれるのがコワくて足を出し続けましたよ。(笑)
女子三人組は強者でした。
あそこまでトレースつけてくれたにもかかわらず、登頂できなかったのが情けなく。
もっと心身を鍛えにゃいかんですね。(明日から)
タッサンさんのおねぇさんではなかったみたいですに。
でもさすが、ナイスボール!
ハードでしたが、鬼軍曹にシバかれるのがコワくて足を出し続けましたよ。(笑)
女子三人組は強者でした。
あそこまでトレースつけてくれたにもかかわらず、登頂できなかったのが情けなく。
もっと心身を鍛えにゃいかんですね。(明日から)
タッサンさんのおねぇさんではなかったみたいですに。
でもさすが、ナイスボール!
◆orangesly0710さん、こんばんは。
二度目のアタックにもかかわらず、気持ちに余裕が無かったです。
白い稜線と強風、聳える山相のプレッシャーに楽しむことも忘れ気持ち負けしました。
ホント、今回は女性陣のトレースに力をもらいました。
トレースがなければ、もっと手前で萎えていたかもしれません。
私の今冬シーズンの目標は、塩見岳&常念岳の登頂。
タイミングを見て両岳の再アタック狙います!
・・・と、今は思っていますがどうなることやら。(笑)
二度目のアタックにもかかわらず、気持ちに余裕が無かったです。
白い稜線と強風、聳える山相のプレッシャーに楽しむことも忘れ気持ち負けしました。
ホント、今回は女性陣のトレースに力をもらいました。
トレースがなければ、もっと手前で萎えていたかもしれません。
私の今冬シーズンの目標は、塩見岳&常念岳の登頂。
タイミングを見て両岳の再アタック狙います!
・・・と、今は思っていますがどうなることやら。(笑)
◆タッサンさん、はじめまして!
コメントありがとうございます。
Fさんのむちゃぶりに反応していただきありがとうございました。(笑)
もしタッサンさんのお姉さんだったとしても、絶対分かりませんでしたよ。
しかし、登山をやっているならいつかどこかでバッタリ遭遇するかもですね。
宜しくお伝えください。(笑)
ブログ、いつも見ていただいているようでありがとうございます。
繋がりって不思議なものですね。
コメントありがとうございます。
Fさんのむちゃぶりに反応していただきありがとうございました。(笑)
もしタッサンさんのお姉さんだったとしても、絶対分かりませんでしたよ。
しかし、登山をやっているならいつかどこかでバッタリ遭遇するかもですね。
宜しくお伝えください。(笑)
ブログ、いつも見ていただいているようでありがとうございます。
繋がりって不思議なものですね。
こんばんは
常念岳東尾根でお会いした かしましい女子3人組です。
3人だけの常念東尾根と思っていたので、
お会いした時は、3人とも チョット ハイになりました、お騒がせしました。
また、 私たちのトレースを前常念までつなげてくださってありがとうございます。
3人組の山行写真を、所属する山の会のブログにアップしました、
覗いてみてください。
川崎柴笛クラブ:shibabueclub.blogspot.jp
常念岳東尾根でお会いした かしましい女子3人組です。
3人だけの常念東尾根と思っていたので、
お会いした時は、3人とも チョット ハイになりました、お騒がせしました。
また、 私たちのトレースを前常念までつなげてくださってありがとうございます。
3人組の山行写真を、所属する山の会のブログにアップしました、
覗いてみてください。
川崎柴笛クラブ:shibabueclub.blogspot.jp
あっ
途中で 送信しちゃいました。(ー ー;)
また、どこか 山の中でお会いできますように。
つわもの
途中で 送信しちゃいました。(ー ー;)
また、どこか 山の中でお会いできますように。
つわもの
◆つわものさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。
そして、このブログを見つけていただき驚いています。(^^♪
私も猛笹薮&急登にヘバっていたので、賑やかな皆さんに元気をもらいました。
翌日は、ガッツで切り拓いていただいたトレースにずっと勇気をもらっていましたよ。
おかげで良い山行となりました。ありがとうございました。
こちらこそ、またどこかの山でお会いしたら宜しくお願いします。
そして、私は常念再アタックを狙っていますので、できればまたトレースもお願いします。(笑)
また寄ってくださいね!
コメントありがとうございます。
そして、このブログを見つけていただき驚いています。(^^♪
私も猛笹薮&急登にヘバっていたので、賑やかな皆さんに元気をもらいました。
翌日は、ガッツで切り拓いていただいたトレースにずっと勇気をもらっていましたよ。
おかげで良い山行となりました。ありがとうございました。
こちらこそ、またどこかの山でお会いしたら宜しくお願いします。
そして、私は常念再アタックを狙っていますので、できればまたトレースもお願いします。(笑)
また寄ってくださいね!