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山・沢・色 ~

信州発、山登りや沢歩きのmemo。

北アルプス 北穂高岳

   

北アルプス 北穂高岳

~ 北穂高岳から見る 大キレット越しの槍ヶ岳 ~

2013年 「山と渓谷」 7月号の表紙を飾っていたその写真がたまらなくカッコよかった。
その風景をこの目で見たかった。 ならば、その朝焼けのシーンを見てやろう!

      さあ今、目の前で夜が明ける。 太陽が出るまでカウントダウンだ !

長文失礼 !


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北穂高岳山頂 (3,106m) から、夜明けの 「あの風景」 を見るためには、
この時期、日の出時刻の朝4時半から逆算し・・・

北穂高岳山頂までは涸沢から約2時間半か。
涸沢まで横尾から約2時間。

なので前日夕方に上高地から横尾入りし・・・


北アルプス 北穂高岳




23時半に起きて、深夜0時に歩き出し。

北アルプス 北穂高岳




ヘッデン2つで本谷沿いを登ってゆく。
この道は すでに2回 歩いているのが夜でも心強い。


北アルプス 北穂高岳


ナイトハイクは初めてであるが、

涼しいのが良い。
人がいないので空いてて良い。
真っ暗で景色を楽しめないので、ただただ歩けるのが良い。(?)





午前2時、涸沢ヒュッテ着。
小屋のランプのあかりが嬉しかった。

北アルプス 北穂高岳




涸沢カールから見上げると星空が綺麗。


北アルプス 北穂高岳


時間は午前2時20分、ゆっくりもしていられないぞ、
さあキタホ (右奥) 目指して南稜に取りつかねば。


=3


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アイゼン&ピッケルは背負ってきたが出番なし。
北穂沢に残る雪渓には、ステップが切ってくれてあって助かった。

夏道から一枚岩の鎖場をやり過ごし、




北アルプス 北穂高岳

その先のハシゴを登りきって 岩稜の尾根をジグザグに登っていくと・・・




午前4時、南稜テラスを通過して振り返る。


北アルプス 北穂高岳

巨大な奥穂高岳 (右 3,190m) と前穂高岳 (左 3,090m) が明け始めた暗闇に浮かんで見えている。
登山道脇の左下のテント場には、一張りだけあったテントに明かりがともっている。

ここのテン場は、小屋から離れ水場もトイレもない岩稜斜面のシビアなテン場。
だからこそ自然と一体化できそうで、一度はテントを張って泊まってみたい場所。




午前4時05分、ついに稜線の分岐へ出た。 夜明けに間に合うか。


北アルプス 北穂高岳





午前4時10分、松濤のコル。


北アルプス 北穂高岳

ここの通過が緊張かと思っていたが、雪渓にステップを段々に切ってくれてあった。
おかげで安全&スピーディーに通過。 小屋スタッフの皆さん、ありがとうございました。


南稜の夏道が開通するまでは、この雪渓を涸沢から直登してくるのがルート。
ピッケルワークが上達したら、いつかチャレンジしてみたいな。


ここを通過し、最後の南斜面を登り返すと・・・





午前4時15分、やった 北穂高岳登頂 !


北アルプス 北穂高岳


涸沢から1時間55分、夜明け前に間に合った !



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北穂高小屋へ移動し 静かにその時を待つ・・・




北アルプス 北穂高岳

午前4時40分、常念岳の左、雲海の上から登ってきた太陽。

辺りがオレンジ色に包まれていく。
ドラマチックな時間。 山はこの時間が素晴らしく美しいと思う。

大地に立っている、いや、地球に立っているんだなって実感した時間。




そして、今回一番の目的の風景をガン見。
これが見たくて夜中から歩いて来た。

素晴らしい。



北アルプス 北穂高岳





キタホ山頂に移動すると、奥穂高岳 は紅黒く照らされていた。


北アルプス 北穂高岳


満足 ♪



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午前5時20分、さんざん写真を撮ったら 小屋のテラスの特等席で温かいコーヒー。


北アルプス 北穂高岳




飲み終わったらすぐ立ち上がってまた撮影会。(笑)


北アルプス 北穂高岳

この高度感。
標高約300mをも いったん深く落ち込んだ岩稜が、再びあの先端に向かってぐんぐん高まっていく。



大キレット越しの 「槍ヶ岳 (3,180m) 」 。

あの先端に向かって周りの山が収束されているような。
いや、あの先端から周りの山が広がっているような。

左の奥は奥黒部。
右の奥は後立山。

山、山、山。


見ていて飽きることがない圧巻の山風景。
素晴らしい。素晴らしい。素晴らしい。







北アルプス 北穂高岳

午前6時40分、到着から約2時間、
名残惜しいけど十分堪能したので小屋を後にしたのでした。



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北アルプス 北穂高岳

北穂高岳山頂に戻って、右に奥穂高岳と左が前穂高岳。 左下に涸沢ヒュッテ。





北アルプス 北穂高岳

北穂分岐から奥穂方面に少し進んだ最初のピークから振り返ると、
手前北穂高岳と奥に槍ヶ岳のワンツー。





北アルプス 北穂高岳

同じ場所から南は、正面に涸沢岳 (3,110m) と左後ろに奥穂高岳。
奥穂高岳の右は、ロバの耳とジャンダルム。



このままついでに奥穂高岳まで稜線を歩いていこうと思ったけど、
北アルプスの最高峰を目指すのに、「ついで」 はやめておこう。

オクホはオクホでちゃんと登りたい。

何より眠くて眠くて、頭と体がフワフワだし。(^^ゞ





北穂分岐に戻って、
この長い長い下り坂を、ザックを背中の後ろに乗せて
ストックゆるゆる握りしめて ゆっくりゆっくり下ってくー ♪


北アルプス 北穂高岳

途中、はじけるように咲くハクサンイチゲの脇から、北穂高岳を振り返る。



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まだ朝の9時過ぎ、快晴の涸沢ヒュッテに戻って・・・


北アルプス 北穂高岳

グビグビ うんまい ♪


~ 満喫タイム ~



さて、重い腰を上げて横尾のテントまで歩かねば。
テントに戻ったら まずはひと眠りしたいな。

その後ゆっくり上高地まで戻ったら、最終バスに乗って帰ればいいや。

しかし、寝坊は禁止ですに。(私)



- 完 -





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この記事へのコメント
リベンジしましたねー
h爺もキタホからリーヤー見たいぞーっ!!

それにしても涸沢から二時間切るって、、、速過ぎ(汗)
h
2015年07月17日 19:21
リベンジおめでとうございます。
M谷制覇より早いペースですね。
さすが鉄人です。

天気が良くて良かったですね。
さすが晴れ男です。
F
2015年07月17日 20:01
◆hさん、こんばんは。

やったりました!
槍にガスがかかるのを防ぎたかったので、前夜のビールは控えめにしましたよ。(笑)

涸沢からはMAXで登りました。
昨年の燕や、先月の地蔵岳で残念感を味わっていますのでね。
ちなみに、明るくなって山や花が見えた下りは 2時間以上かかりました。(笑)
mukuri
2015年07月18日 00:09
◆Fさん、こんばんは。

ありがとうございます。
事前調査をしてあったおかげで、精神的に安心感がありました。
今の情報化社会で信じられる事、それは自分の目で見て感じた事ですからね。

梅雨時期の週末、運良く晴れてくれたのがありがたかったです。Thank you 太陽!
しかし、快晴の穂高を 朝下山するのは精神的しんどかったです。(笑)
mukuri
2015年07月18日 00:20
登ってますな〜

しかし、朝焼けの景色は圧巻ですね。
時間あれば縦走も楽しそうですな( ´ ▽ ` )

え〜9月頭に第2弾遠征が本決まりしそうです。
メインはこちらの山の方面と考えております…駐車場空いてるのかが心配ですw
スプラッシュ
2015年07月21日 20:14
◆スプラッシュさん、こんばんは。

そう、いつかは大キレットを越える穂槍縦走。
まだ体力のあると思われる今のうちに挑戦してみたいです。

第2弾決まりましたか。楽しみですね~
この日はロッドを持っていかなかったので、沢の事前情報を持ち帰られずスミマセン。(笑)
mukuri
2015年07月21日 21:51
 
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