2015 夏山合宿 ~雲ノ平と奥黒部~ (2日目)
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【合宿2日目】 設定:ロング&ハード
行程 : 黒部五郎小舎 ~ 黒部五郎岳 ~ 太郎平小屋 ~ 薬師沢小屋 ~ 雲ノ平テント泊
・標準CT 11時間30分
・距離 20.5km
朝3時に起きてテント撤収、まだ暗い4時に歩き出した。
1時間半ほど登って岩がゴロゴロの黒部五郎カールに出た。

そそり立つ巨大なカール壁がダイナミック。
このカールは、今から1万年以上前、氷河が岩を削って作り出されたという。
そんな氷河期の痕跡残す圏谷に、今は沢が流れコバイケイソウが咲いている。
年月の流れを感じる良い景色。
今回は先を急ぐが、今度は太陽の光があたる時間帯に、ゆっくりこの巨岩庭園を歩いてみたいものだ。
稜線まで登ると、黒部五郎のカールが朝陽に焼ける。

そして今回の目的の一つ、
「 黒部五郎岳 (2,840m) 登頂 」 (^^)/

左はこれから歩くロングな稜線、右奥は薬師岳。
北ノ俣岳への分岐を見落として、少し行き過ぎた所から振り返って黒部五郎岳。
奥は大キレットからの穂高連峰。

で、まずは太郎平目指して稜線を行く。
なだらかに見えた稜線登山道は意外にアップダウンがきつかった。
ヘロヘロで北ノ俣岳に到着し、アミノ酸入りゼリーを補給。
右奥が黒部五郎岳。

さらに進んで 稜線に咲くウサギギク。
先日、花の先生に教えてもらった花のひとつだ。

山岳に咲くミニひまわりだよなぁ。
さらに進むと、

ハクサンイチゲのお花畑の中にライチョウ親子が!
今日も見られたライチョウに笑顔で歩く ♪
(すれ違った人から見たら変な男)
黒部五郎小舎を歩き出して約5時間30分、遂に太郎平小屋が見えてきた。
あの稜線を歩ききったぞー。
そして、数度訪れたことのあるこの場所は、なんか帰ってきたぞ的な安心感があった。

太郎平小屋では、急遽目的の7番目に追加した、
「 太郎ラーメンを食べる ♪ 」 をやる。
これを楽しみに歩いて来た。
しかし食堂は10時開店。現在9時40分。(汗)
少し待つが良い休憩とする。

じゃん ♪
スープの塩分が体中にしみ渡る。
行者ニンニクのしょうゆ漬けがクサウマだ。
黒部五郎カールの水と、芯の残るご飯で握ったおにぎりとともに。
スタミナ補給完了。
さあ、薬師沢小屋まで下って黒部川本流を渡り、雲ノ平を目指そう!
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カベッケが原 に咲く花を愛で、

懐かしの 薬師沢小屋 まで下り黒部川に架かる吊り橋を渡る。
12時30分、雲ノ平への直登分岐着=3

さあ、ここからが試練だ。
この急登を登り切った場所にあるという 雲ノ平の木道末端までコースタイムは2時間10分。
丸い大きな石を越え登るために太ももを高く上げなければならない。
汗はダラダラ、ザックが重いが一歩一歩!

・・・と、後ろから赤いザックの男性が迫って来た。
まくられている?
ペースを上げれば差を広げられるが、その分休憩が必要でまた差が詰まる。
(勝手に勝負)
抜かれねぇぞ。休憩していると負ける。
今回は鍛錬の合宿である。
それに、この位の石の斜面は ツキイチ の沢登りで何度も何度も歩いてきた。
足腰肩にきているが自分の限界点を高めよ!
・・・でどうにか1番でゴール。(笑)
木道末端まで1時間ちょい。コースタイムの半分だった。
すべて出し切って木道ベンチで放心休憩していると、あの まくりの彼 (笑) が追いついてきて、
「速いですねー!」
「いやぁ、もうバテバテですよ。」
「全然休まないんですもん。」
「休むと抜かれると思って。(笑)」
「わはは。」
「わはは。」
この彼は、折立から2時間で太郎平小屋、薬師岳を2時間ちょいでピストンしてきたという。
鉄人だ。

「ではまたテント場で。」
「また後で!」
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雲ノ平。
日本最奥の楽園と言われる場所。
その静かで開放的な大平原の真っただ中に建つ雲ノ平山荘に到着。

テントの受付をしていると隣に彼がいた。
私は缶ビールを買った。
彼も買った缶ビールを握って一言、
「これ絶対うまい。」
「うん、絶対うまい。」
短い会話だったけど十分だった。
テント場までは20分、平坦な木道を歩く。

多くの花が風に揺れている。
なにより たいら。
歩いてきて登り切ってたどり着いた場所だけに、ここはまさに楽園だ。

朝4時に黒部五郎小舎を歩き出してもう15時、
雲ノ平のテント場向かって下る。

(テントの横のグルグルマ)
テントを張り終えたら今日も夕立がきた。
雨が上がるとみんなテントから出てきた。

水場に水を汲みに行くと彼がいた。
彼 「明日はどこ歩きます?」
私 「高天原で温泉入って、温泉沢を登って水晶から鷲羽経由で三ツ俣小屋まで。
そこでテント泊の予定。」
彼 「私はテント張ったまま、逆のルートでここへ戻ってくるのでどこかですれ違いますね。」
この時私は、映画 「八甲田山」 が頭をよぎった。
別ルートでそれぞれ雪中行軍、八甲田山のどこかで神田大尉と徳島大尉が再会を誓う それである。
私 「ではまた明日!」
彼 「おやすみなさい。」
19時、テントに戻ってシュラフに入ったが、身体が火照って暑いのかなかなか寝付けなかった。
寝付けなかったので外に出ると満天の星。

雲ノ平の星空、綺麗だな。
そして今、雲ノ平にいるんだな。
明日も晴れてくれるといいな。
明日は温泉、そして水晶だ。
再びテントに入ったら、知らぬ間に深い眠りについていた。
長い一日だった。
記事も長くなってスミマセン m(_ _)m
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【2日目のルート】 (手書きMAP)
【3日目に続く】
【1日目に戻る】
【目的達成状況】
1. 黒部五郎岳に登る
2. 雲ノ平に泊まる
3. 高天原で温泉に入る
4. 水晶岳に登る
5. 黒部川源流で、最初の一滴を飲む
6. 心身の鍛錬

7. 太郎ラーメンを食べる ♪
【合宿2日目】 設定:ロング&ハード
行程 : 黒部五郎小舎 ~ 黒部五郎岳 ~ 太郎平小屋 ~ 薬師沢小屋 ~ 雲ノ平テント泊
・標準CT 11時間30分
・距離 20.5km
朝3時に起きてテント撤収、まだ暗い4時に歩き出した。
1時間半ほど登って岩がゴロゴロの黒部五郎カールに出た。

そそり立つ巨大なカール壁がダイナミック。
このカールは、今から1万年以上前、氷河が岩を削って作り出されたという。
そんな氷河期の痕跡残す圏谷に、今は沢が流れコバイケイソウが咲いている。
年月の流れを感じる良い景色。
今回は先を急ぐが、今度は太陽の光があたる時間帯に、ゆっくりこの巨岩庭園を歩いてみたいものだ。
稜線まで登ると、黒部五郎のカールが朝陽に焼ける。

そして今回の目的の一つ、
「 黒部五郎岳 (2,840m) 登頂 」 (^^)/

左はこれから歩くロングな稜線、右奥は薬師岳。
北ノ俣岳への分岐を見落として、少し行き過ぎた所から振り返って黒部五郎岳。
奥は大キレットからの穂高連峰。

で、まずは太郎平目指して稜線を行く。
なだらかに見えた稜線登山道は意外にアップダウンがきつかった。
ヘロヘロで北ノ俣岳に到着し、アミノ酸入りゼリーを補給。
右奥が黒部五郎岳。

さらに進んで 稜線に咲くウサギギク。
先日、花の先生に教えてもらった花のひとつだ。
山岳に咲くミニひまわりだよなぁ。
さらに進むと、

ハクサンイチゲのお花畑の中にライチョウ親子が!
今日も見られたライチョウに笑顔で歩く ♪
(すれ違った人から見たら変な男)
黒部五郎小舎を歩き出して約5時間30分、遂に太郎平小屋が見えてきた。
あの稜線を歩ききったぞー。
そして、数度訪れたことのあるこの場所は、なんか帰ってきたぞ的な安心感があった。

太郎平小屋では、急遽目的の7番目に追加した、
「 太郎ラーメンを食べる ♪ 」 をやる。
これを楽しみに歩いて来た。
しかし食堂は10時開店。現在9時40分。(汗)
少し待つが良い休憩とする。

じゃん ♪
スープの塩分が体中にしみ渡る。
行者ニンニクのしょうゆ漬けがクサウマだ。
黒部五郎カールの水と、芯の残るご飯で握ったおにぎりとともに。
スタミナ補給完了。
さあ、薬師沢小屋まで下って黒部川本流を渡り、雲ノ平を目指そう!
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カベッケが原 に咲く花を愛で、

懐かしの 薬師沢小屋 まで下り黒部川に架かる吊り橋を渡る。
12時30分、雲ノ平への直登分岐着=3

さあ、ここからが試練だ。
この急登を登り切った場所にあるという 雲ノ平の木道末端までコースタイムは2時間10分。
丸い大きな石を越え登るために太ももを高く上げなければならない。
汗はダラダラ、ザックが重いが一歩一歩!

・・・と、後ろから赤いザックの男性が迫って来た。
まくられている?
ペースを上げれば差を広げられるが、その分休憩が必要でまた差が詰まる。
(勝手に勝負)
抜かれねぇぞ。休憩していると負ける。
今回は鍛錬の合宿である。
それに、この位の石の斜面は ツキイチ の沢登りで何度も何度も歩いてきた。
足腰肩にきているが自分の限界点を高めよ!
・・・でどうにか1番でゴール。(笑)
木道末端まで1時間ちょい。コースタイムの半分だった。
すべて出し切って木道ベンチで放心休憩していると、あの まくりの彼 (笑) が追いついてきて、
「速いですねー!」
「いやぁ、もうバテバテですよ。」
「全然休まないんですもん。」
「休むと抜かれると思って。(笑)」
「わはは。」
「わはは。」
この彼は、折立から2時間で太郎平小屋、薬師岳を2時間ちょいでピストンしてきたという。
鉄人だ。

「ではまたテント場で。」
「また後で!」
------------------------------------------------------------------------------------
雲ノ平。
日本最奥の楽園と言われる場所。
その静かで開放的な大平原の真っただ中に建つ雲ノ平山荘に到着。

テントの受付をしていると隣に彼がいた。
私は缶ビールを買った。
彼も買った缶ビールを握って一言、
「これ絶対うまい。」
「うん、絶対うまい。」
短い会話だったけど十分だった。
テント場までは20分、平坦な木道を歩く。
多くの花が風に揺れている。
なにより たいら。
歩いてきて登り切ってたどり着いた場所だけに、ここはまさに楽園だ。

朝4時に黒部五郎小舎を歩き出してもう15時、
雲ノ平のテント場向かって下る。

(テントの横のグルグルマ)
テントを張り終えたら今日も夕立がきた。
雨が上がるとみんなテントから出てきた。

水場に水を汲みに行くと彼がいた。
彼 「明日はどこ歩きます?」
私 「高天原で温泉入って、温泉沢を登って水晶から鷲羽経由で三ツ俣小屋まで。
そこでテント泊の予定。」
彼 「私はテント張ったまま、逆のルートでここへ戻ってくるのでどこかですれ違いますね。」
この時私は、映画 「八甲田山」 が頭をよぎった。
別ルートでそれぞれ雪中行軍、八甲田山のどこかで神田大尉と徳島大尉が再会を誓う それである。
私 「ではまた明日!」
彼 「おやすみなさい。」
19時、テントに戻ってシュラフに入ったが、身体が火照って暑いのかなかなか寝付けなかった。
寝付けなかったので外に出ると満天の星。

雲ノ平の星空、綺麗だな。
そして今、雲ノ平にいるんだな。
明日も晴れてくれるといいな。
明日は温泉、そして水晶だ。
再びテントに入ったら、知らぬ間に深い眠りについていた。
長い一日だった。
記事も長くなってスミマセン m(_ _)m
----------------------------------------------------------------------------------
【2日目のルート】 (手書きMAP)
【3日目に続く】
【1日目に戻る】
【目的達成状況】
1. 黒部五郎岳に登る

2. 雲ノ平に泊まる

3. 高天原で温泉に入る
4. 水晶岳に登る
5. 黒部川源流で、最初の一滴を飲む
6. 心身の鍛錬


7. 太郎ラーメンを食べる ♪

この記事へのコメント
おはようございます。
熱い!熱すぎです。
凄いの一言です。
それ意外は何もいえねぇ。(笑)
熱い!熱すぎです。
凄いの一言です。
それ意外は何もいえねぇ。(笑)
◆Fさん、おはようございます。
何ごとも情熱です。(笑)
おもしろき こともなき世を おもしろく
by 高杉晋作
ですのでね!(ニヤリ)
何ごとも情熱です。(笑)
おもしろき こともなき世を おもしろく
by 高杉晋作
ですのでね!(ニヤリ)
ロング&ハードな設定の中にも、
きっちり花写真を織り込むのは流石です。
グルグルマ、確かにグルグルマ。(笑)
パーマしたての、グルグルマ!
チングルパーマ。(笑)
きっちり花写真を織り込むのは流石です。
グルグルマ、確かにグルグルマ。(笑)
パーマしたての、グルグルマ!
チングルパーマ。(笑)
五郎から太郎への稜線も地味にアップダウンが多くて
何気に消耗すると思うんですが、
その後の雲ノ平への直登、お疲れやまでした!
あの道、登りでは使うまいと心に決めています(笑)
何気に消耗すると思うんですが、
その後の雲ノ平への直登、お疲れやまでした!
あの道、登りでは使うまいと心に決めています(笑)
◆mjiさん、こんばんは。
ただでさえ多い写真&長い記事に花の写真を入れたので、
さらにロングになってしまいました。(^^;
でも、その時見た印象深い光景を残しておきたかったので。
チングルパーマ。
シャンプーしたてのチングルマ。
どちらも名作です。(笑)
ただでさえ多い写真&長い記事に花の写真を入れたので、
さらにロングになってしまいました。(^^;
でも、その時見た印象深い光景を残しておきたかったので。
チングルパーマ。
シャンプーしたてのチングルマ。
どちらも名作です。(笑)
◆hさん、こんばんは。
五郎から太郎は長く、薬師沢小屋から雲ノ平はキツかった!
しかし、ハードなほど燃えました。
特に、hさんから聞いていた雲ノ平へのあの直登は、
私も一度歩いてみないと語れませんのでね。(笑)
自分の限界を試すには良いルートでした。
・・・が次は、五郎→祖父→雲ノ平で行きたいな。(笑)
五郎から太郎は長く、薬師沢小屋から雲ノ平はキツかった!
しかし、ハードなほど燃えました。
特に、hさんから聞いていた雲ノ平へのあの直登は、
私も一度歩いてみないと語れませんのでね。(笑)
自分の限界を試すには良いルートでした。
・・・が次は、五郎→祖父→雲ノ平で行きたいな。(笑)