八ヶ岳連峰 横岳 行者テント泊

早朝出発した美濃戸口から3時間で行者小屋に到着し、まずはテントを設営。
隅っこに 緑の ソロウインター。 テンバ 「同心の下」 完成~ ♪
【 この後の行動計画 】
文三郎尾根 ~ 赤岳 ~ 横岳 ~ 硫黄岳 ~ 赤岳鉱泉 ~ 行者小屋テン泊
翌日: 行者小屋 ~ 美濃戸口
--------------------------------------------------------------------------
文三郎尾根から阿弥陀岳分岐を過ぎ、赤岳登頂。
昨シーズン コワゴワ登った この主峰 も 今年は一行で登頂だ。(笑)
微風快晴。
この日もアウターは ニュウモラップフーディー で十分。

(赤岳山頂通過~)

(進行方向である 横岳~硫黄岳方向を見る)
この後赤岳展望荘を通過し地蔵尾根分岐へと下り、
いよいよ メインの横岳に取りついた。
楽しみ ♪
--------------------------------------------------------------------------

まず雪壁を登り、佐久側の斜面をトラバース。
雪が締まっていてアイゼンがしっかり効いている感じ。

(高度が上がり、振り返って赤岳)

(雪と岩とアイスのミックス登山道。下る)
滑らないよう慎重に。
右手は岩角にホールド、剥がれないか注意して。

(諏訪側のトラバース)
ステップがしっかり切れている。歩幅を合わせていく。
山側に持つピッケルは、石突きをしっかり雪に突き刺し一歩一歩。

(越えてきたトラバースを途中のピーク から見下ろす)
この岩峰、これで半分くらい来たのかな。
緊張感が なんだか気持ちイイぞ。
---------------------------------------------------------------------------
杣添尾根との分岐を過ぎると横岳山頂 (奥ノ院 / 2,829 m) が見えてきた。
穏やかな風がありがたい。
「イイ天気ですね~」
「もーね、最高。」
横岳ピークを越えてきた登山者と笑顔を交わす。


(最後のハシゴを登り・・・)

( ♪ )
--------------------------------------------------------------------------
(山頂から硫黄岳方面へ)

この先の短いハシゴを降りるまでが、今回一番コワかった。
立って歩くのにビビが入り ハイハイポジジョンで足からズリズリと。

(カニの横バイゾーン。しっかり鎖につかまって慎重に通過)

(降りてきた 奥ノ院を振り返って。)
ふ~。
この時の思いったらなんとも。
---------------------------------------------------------------------------
さて次なるは硫黄岳へ。

(ここから強風に)
途中、雪で埋まった硫黄岳山荘を風よけに エネルギー 補給。

(硫黄岳山頂)

(赤岩の頭から、歩いて来た赤岳からの稜線を)

(赤岳鉱泉小屋からの登り返し。ヘロヘロへばっていた頃)
腕時計を見ると、夕方四時。
撮影のしすぎ 体力消耗で、予定時間を1時間オーバーしてしまった。(^^;;
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無事 テンバ 「同心の下」 に戻り、
水場で500サーモス2本+湯たんぽに水を汲んでおく。
そして日没。 外気温マイナス10℃。

(行者のテント村の様子)

(バーナーが故障しパニック、覚悟したがどうにか復旧でホッ)
テント内で アツアツ鍋。
そして 持ってきた焼酎とウイスキーをお湯で割って飲み干す。
ウマし。おつまみ忘れたのがイタかったが。
・・・20時、眠りにつくころ 隣グループのテントが騒がしい。
「早く外に出せっ!! 」
起き上がって換気窓から外を見ると、隣テントからオレンジの炎が上がっているのが見えた。
テント内に充満したガスに引火したらしい。
「シュラフが焼けて溶けた」
「みんな大丈夫か。火傷はないか。」
そんな声が聞こえてきた。
--------------------------------------------------------------------------

(翌朝のテント内。 う~む、10時間も寝ていたようだ)

(テントの中から)
朝は晴れていたが、だんだん曇 → 雪に。
「ガス&風雪が酷い」 と、赤岳を目指して早朝発っていったパーティーが何組も戻ってきてた。

-----------------------------------------------------------------------------
雪降り続く中、南沢ルートから美濃戸口に無事下山。
ふー、ただいまだよ。
2015年2月、横岳の岩稜をついに踏破した。
そして厳冬期の南八ヶ岳 プチ縦走もできた。
雪山テン泊もやれた。
この冬の目標が、また一つ達成できた山行となったのでした。
というわけで、これで 私が思う八ヶ岳連峰の 7座 に登頂。
北は蓼科山から、天狗岳、硫黄岳、横岳、赤岳、阿弥陀岳、そして南の権現岳まで。
残るはあと1ヶ岳。
できれば今冬中に登ってみたいものだ。
あっ、蓼科山 は途中敗退だったけどもね。(笑)
- 完 -
=============================================
下山の日、阿弥陀岳に向かったと思われる学生登山グループが道迷いから遭難し、
残念ながら 若い2人の命が失われました。
9月の御岳山噴火の時もそうでしたが、自然相手の遊びはいつでも危険を伴っていると、
改めて思った山行でもあったのでした。
ご冥福をお祈りいたします。
文三郎尾根から阿弥陀岳分岐を過ぎ、赤岳登頂。
昨シーズン コワゴワ登った この主峰 も 今年は一行で登頂だ。(笑)
微風快晴。
この日もアウターは ニュウモラップフーディー で十分。

(赤岳山頂通過~)

(進行方向である 横岳~硫黄岳方向を見る)
この後赤岳展望荘を通過し地蔵尾根分岐へと下り、
いよいよ メインの横岳に取りついた。
楽しみ ♪
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まず雪壁を登り、佐久側の斜面をトラバース。
雪が締まっていてアイゼンがしっかり効いている感じ。

(高度が上がり、振り返って赤岳)

(雪と岩とアイスのミックス登山道。下る)
滑らないよう慎重に。
右手は岩角にホールド、剥がれないか注意して。

(諏訪側のトラバース)
ステップがしっかり切れている。歩幅を合わせていく。
山側に持つピッケルは、石突きをしっかり雪に突き刺し一歩一歩。

(越えてきたトラバースを途中のピーク から見下ろす)
この岩峰、これで半分くらい来たのかな。
緊張感が なんだか気持ちイイぞ。
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杣添尾根との分岐を過ぎると横岳山頂 (奥ノ院 / 2,829 m) が見えてきた。
穏やかな風がありがたい。
「イイ天気ですね~」
「もーね、最高。」
横岳ピークを越えてきた登山者と笑顔を交わす。


(最後のハシゴを登り・・・)

( ♪ )
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(山頂から硫黄岳方面へ)

この先の短いハシゴを降りるまでが、今回一番コワかった。
立って歩くのにビビが入り ハイハイポジジョンで足からズリズリと。

(カニの横バイゾーン。しっかり鎖につかまって慎重に通過)

(降りてきた 奥ノ院を振り返って。)
ふ~。
この時の思いったらなんとも。
---------------------------------------------------------------------------
さて次なるは硫黄岳へ。

(ここから強風に)
途中、雪で埋まった硫黄岳山荘を風よけに エネルギー 補給。

(硫黄岳山頂)

(赤岩の頭から、歩いて来た赤岳からの稜線を)

(赤岳鉱泉小屋からの登り返し。ヘロヘロへばっていた頃)
腕時計を見ると、夕方四時。
----------------------------------------------------------------------------
無事 テンバ 「同心の下」 に戻り、
水場で500サーモス2本+湯たんぽに水を汲んでおく。
そして日没。 外気温マイナス10℃。

(行者のテント村の様子)

(バーナーが故障しパニック、覚悟したがどうにか復旧でホッ)
テント内で アツアツ鍋。
そして 持ってきた焼酎とウイスキーをお湯で割って飲み干す。
ウマし。おつまみ忘れたのがイタかったが。
・・・20時、眠りにつくころ 隣グループのテントが騒がしい。
「早く外に出せっ!! 」
起き上がって換気窓から外を見ると、隣テントからオレンジの炎が上がっているのが見えた。
テント内に充満したガスに引火したらしい。
「シュラフが焼けて溶けた」
「みんな大丈夫か。火傷はないか。」
そんな声が聞こえてきた。
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(翌朝のテント内。 う~む、10時間も寝ていたようだ)

(テントの中から)
朝は晴れていたが、だんだん曇 → 雪に。
「ガス&風雪が酷い」 と、赤岳を目指して早朝発っていったパーティーが何組も戻ってきてた。

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雪降り続く中、南沢ルートから美濃戸口に無事下山。
ふー、ただいまだよ。
2015年2月、横岳の岩稜をついに踏破した。
そして厳冬期の南八ヶ岳 プチ縦走もできた。
雪山テン泊もやれた。
この冬の目標が、また一つ達成できた山行となったのでした。
北は蓼科山から、天狗岳、硫黄岳、横岳、赤岳、阿弥陀岳、そして南の権現岳まで。
残るはあと1ヶ岳。
できれば今冬中に登ってみたいものだ。
あっ、蓼科山 は途中敗退だったけどもね。(笑)
- 完 -
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下山の日、阿弥陀岳に向かったと思われる学生登山グループが道迷いから遭難し、
残念ながら 若い2人の命が失われました。
9月の御岳山噴火の時もそうでしたが、自然相手の遊びはいつでも危険を伴っていると、
改めて思った山行でもあったのでした。
ご冥福をお祈りいたします。
この記事へのコメント
素晴らしい体験ですね。
ツル禁止です。
私には無理ですが、安全第一で!
若い命が失われましたね。
自然を愛してる人達の事故は残念です。
ツル禁止です。
私には無理ですが、安全第一で!
若い命が失われましたね。
自然を愛してる人達の事故は残念です。
◆Fさん、こんばんは。
ホント、核心部ではツルっ禁止です。
この岩峰歩行の緊張感は、雪山で泊まるということともに、
ここんとこのタルんだ私の日常に刺激と喝を与えてくれました。
遭難事故は残念でなりません。未来ある若い命でした。
登山は、体力 (筋力・心肺力・気力) 、技術 (理論・装備・操作力) 、知識 (計画力・判断力・精神力) の
「登山力」 が大事と言われています。
「登山力」 を高めることで、山で事故に遭わない 「防御」 の力になり、安全性に繋がる。
・・・と何かの本で読んだことがあります。
今回、色んな経験ができたことで、改めて雪山は美しく楽しく、そしてなにより自然は驚異であり、
いつも危険と背中合わせであると再認識しました。
「登山者」 ではなく 「下山者」 たれ。
その言葉が頭をよぎりました。
長文スミマセン。(笑)
ホント、核心部ではツルっ禁止です。
この岩峰歩行の緊張感は、雪山で泊まるということともに、
ここんとこのタルんだ私の日常に刺激と喝を与えてくれました。
遭難事故は残念でなりません。未来ある若い命でした。
登山は、体力 (筋力・心肺力・気力) 、技術 (理論・装備・操作力) 、知識 (計画力・判断力・精神力) の
「登山力」 が大事と言われています。
「登山力」 を高めることで、山で事故に遭わない 「防御」 の力になり、安全性に繋がる。
・・・と何かの本で読んだことがあります。
今回、色んな経験ができたことで、改めて雪山は美しく楽しく、そしてなにより自然は驚異であり、
いつも危険と背中合わせであると再認識しました。
「登山者」 ではなく 「下山者」 たれ。
その言葉が頭をよぎりました。
長文スミマセン。(笑)
昔同じ職場に深南部の神様みたいな人が居たんですが、
(平口善朗って人、本も何冊か出してます)
登山の翌日に大火傷の姿で出社したことがありました
ホワイトガソリンに引火したって言ってました
隣のテントのバーナーもホワイトガソリン仕様だったかもしれませんね
(平口善朗って人、本も何冊か出してます)
登山の翌日に大火傷の姿で出社したことがありました
ホワイトガソリンに引火したって言ってました
隣のテントのバーナーもホワイトガソリン仕様だったかもしれませんね
◆hさん、おはようございます。
私は白ガソリンを使ったことがありませんが、
冬山のテント内での火の取り扱いには細心の注意が必要と学びました。
道具のメンテも。
平口善朗氏、知りませんでした。
南アルプス深南部に情熱を傾けた人のようですね。
また詳しく教えてください。
ビールを、トマトジュースと焼酎で割って呑みながら。
私は白ガソリンを使ったことがありませんが、
冬山のテント内での火の取り扱いには細心の注意が必要と学びました。
道具のメンテも。
平口善朗氏、知りませんでした。
南アルプス深南部に情熱を傾けた人のようですね。
また詳しく教えてください。
ビールを、トマトジュースと焼酎で割って呑みながら。