南アルプス 上河内岳 敗退

11月下旬、今シーズン初となる雪山で目指したのは 上河内岳(かみこうちだけ)2,803m。
結果は深雪ラッセルに体力&時間を奪われ敗退。
冬の上河内岳山頂から あの日見た屈指の展望 を見たくて一泊二日で臨んだものの、
登頂叶わず悔しいシーズンインとなったのでした。
長文失礼(^^;
----------------------------------------------------
出発は芝沢ゲートPから便ヶ島の登山口へ。
西沢渡から登りに入ると、登山道の雪は標高1,800m辺りから。

途中見上げると樹氷。

コレだよな~
昨夜降った雪のおかげで見ることができた 冬ならではの美しい景色。
この美しさに実感した雪山シーズンイン。
=3
西沢渡から樹林帯を約3時間半、途中からヒザまでの積雪となり、
ワカンを装着してバフバフ主稜線の薊畑(あざみばた)まで登り切ると・・・

一気に広がる白い南アルプスが素晴らしい!
キレイだな。キレイだな。青と白の世界。
この美しさに実感した雪山シーズンイン。
正面右には明日目指す上河内岳がそびえる。
そして、進むのだろう稜線ルートも白いが無雪期であればこの辺りからコースタイムで約2時間、
明朝早立ちすれば きっと山頂に届くだろうと思っていた。

午後3時、聖平手前の窪地に設営完了Xライズ。
酒を飲む前に、雪で水をつくろう。
これも雪山での恒例作業。
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マイナス5℃のテントの中、アツアツおでんで温まる。
日本酒ワンカップはすでに飲み干し、現在いいちこに移行中♪

テントから出ると、星々のきらめきが聞えてくるような無音の世界。
たまに吹く突風がびゅうっと寒い。
もう何度も経験した雪山での夜は、非日常を味わえてやっぱりワクワクする。
寒いけどね。
テントに戻ってシュラフに潜ると、夜7時前には眠りに落ちていたのでした。
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翌朝2時30分起床。
さぁ!上河内岳登頂目指して4時出陣。

聖平小屋分岐通過~
ワカンをつけてもふもふも・・・

ここからの樹林帯の雪が深かった。(汗)

フトモモまでの新雪深雪をラッセルして進む。
沈む足を雪から抜いて次の一歩を踏み出す。
沈む足を雪から抜いて次の一歩を踏み出す。

7時前、開けた地点で振り返ると 聖岳がモルゲンロートに染まっていた。
この美しい景色に、目的目指して進み続けよう!というエネルギーをもらった。
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7時30分、樹林帯を抜けたのでワカンをデポし、アイゼンにチェンジも・・・

ダケカンバ帯のトラバースは胸までのフカフカのパウダー。
両手で胸の前の雪を掻き分け、ヒザから足を前に送って進む。
この、深雪と格闘するハードさに実感した雪山シーズンイン。(汗)

稜線に出れば歩きやすくなるはず と登ってきたけど・・
森林限界を過ぎた稜線は北側斜面であるが、まだ雪が固化してなく容赦ない踏み抜きの連続。
ピッケルもズボズボ抜けて用を足さない。
風は強い。でも行動できる風。
休み休み登る。
登っては休む
=3
9時30分、疲労困ぱいでこのままでは上河内岳はとても届かないと撤退を決意。
戻る時間と体力を考えると、悔しいけどこれ以上進むのはやめておこう。
テントから歩き出して約5時間半。
結局上河内岳はおろか、その手前の南岳までも届かず2,650m地点で敗退。

ココまで斜面を登ってくるまで、目指した山頂で見たかった南アルプス南部のビッグ3、
白い聖岳、赤石岳、悪沢岳はずっと背中側にあった。

ココからでも十分眺望素晴らしいじゃん。(笑)
-----------------------------------------------------
11時30分、無事テント近くまで戻って来くると、
振り返って 届かなかった上河内岳と、さっきまで雪の中で格闘していた樹林帯と稜線を見た。

あの辺(矢印)まで行ったんだなぁ。
「あそこまでしか行けなかった」思いと、
「あそこまで行って来れたんだ」という思いが同時にこみあげてきた。
登頂叶わず悔しかった雪山シーズンイン。
でもあの雪の中よく頑張ってきたぞ自分。
登頂はできなかったけど、眺めながら自己陶酔に浸っていたのでした。
雪山は、ナルシスト気分を味わえるのがイイね。(笑)
さてと、テントを撤収して車まで降りなきゃ。
ココからもまだまだ長いぞ~
-完-
出発は芝沢ゲートPから便ヶ島の登山口へ。
西沢渡から登りに入ると、登山道の雪は標高1,800m辺りから。

途中見上げると樹氷。

コレだよな~
昨夜降った雪のおかげで見ることができた 冬ならではの美しい景色。
この美しさに実感した雪山シーズンイン。
=3
西沢渡から樹林帯を約3時間半、途中からヒザまでの積雪となり、
ワカンを装着してバフバフ主稜線の薊畑(あざみばた)まで登り切ると・・・

一気に広がる白い南アルプスが素晴らしい!
キレイだな。キレイだな。青と白の世界。
この美しさに実感した雪山シーズンイン。
正面右には明日目指す上河内岳がそびえる。
そして、進むのだろう稜線ルートも白いが無雪期であればこの辺りからコースタイムで約2時間、
明朝早立ちすれば きっと山頂に届くだろうと思っていた。

午後3時、聖平手前の窪地に設営完了Xライズ。
酒を飲む前に、雪で水をつくろう。
これも雪山での恒例作業。
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マイナス5℃のテントの中、アツアツおでんで温まる。
日本酒ワンカップはすでに飲み干し、現在いいちこに移行中♪

テントから出ると、星々のきらめきが聞えてくるような無音の世界。
たまに吹く突風がびゅうっと寒い。
もう何度も経験した雪山での夜は、非日常を味わえてやっぱりワクワクする。
寒いけどね。
テントに戻ってシュラフに潜ると、夜7時前には眠りに落ちていたのでした。
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翌朝2時30分起床。
さぁ!上河内岳登頂目指して4時出陣。

聖平小屋分岐通過~
ワカンをつけてもふもふも・・・

ここからの樹林帯の雪が深かった。(汗)

フトモモまでの新雪深雪をラッセルして進む。
沈む足を雪から抜いて次の一歩を踏み出す。
沈む足を雪から抜いて次の一歩を踏み出す。

7時前、開けた地点で振り返ると 聖岳がモルゲンロートに染まっていた。
この美しい景色に、目的目指して進み続けよう!というエネルギーをもらった。
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7時30分、樹林帯を抜けたのでワカンをデポし、アイゼンにチェンジも・・・

ダケカンバ帯のトラバースは胸までのフカフカのパウダー。
両手で胸の前の雪を掻き分け、ヒザから足を前に送って進む。
この、深雪と格闘するハードさに実感した雪山シーズンイン。(汗)

稜線に出れば歩きやすくなるはず と登ってきたけど・・
森林限界を過ぎた稜線は北側斜面であるが、まだ雪が固化してなく容赦ない踏み抜きの連続。
ピッケルもズボズボ抜けて用を足さない。
風は強い。でも行動できる風。
休み休み登る。
登っては休む
=3
9時30分、疲労困ぱいでこのままでは上河内岳はとても届かないと撤退を決意。
戻る時間と体力を考えると、悔しいけどこれ以上進むのはやめておこう。
テントから歩き出して約5時間半。
結局上河内岳はおろか、その手前の南岳までも届かず2,650m地点で敗退。

ココまで斜面を登ってくるまで、目指した山頂で見たかった南アルプス南部のビッグ3、
白い聖岳、赤石岳、悪沢岳はずっと背中側にあった。

ココからでも十分眺望素晴らしいじゃん。(笑)
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11時30分、無事テント近くまで戻って来くると、
振り返って 届かなかった上河内岳と、さっきまで雪の中で格闘していた樹林帯と稜線を見た。

あの辺(矢印)まで行ったんだなぁ。
「あそこまでしか行けなかった」思いと、
「あそこまで行って来れたんだ」という思いが同時にこみあげてきた。
登頂叶わず悔しかった雪山シーズンイン。
でもあの雪の中よく頑張ってきたぞ自分。
登頂はできなかったけど、眺めながら自己陶酔に浸っていたのでした。
雪山は、ナルシスト気分を味わえるのがイイね。(笑)
さてと、テントを撤収して車まで降りなきゃ。
ココからもまだまだ長いぞ~
-完-
この記事へのコメント
胸ラッセルでしたか ^^;;
それは交代要員無しではツラそう(汗)
敗退地点から南岳山頂までもうひと登りキツイ斜面あるし・・・
2泊しないとキビシイですね
でも天気良く、冬山ならではの素晴らしい景色見られたのはウラヤマです
お疲れした!!
それは交代要員無しではツラそう(汗)
敗退地点から南岳山頂までもうひと登りキツイ斜面あるし・・・
2泊しないとキビシイですね
でも天気良く、冬山ならではの素晴らしい景色見られたのはウラヤマです
お疲れした!!
素晴らしい景色をありがとうございます。
相変わらず超ハードですね。
そして、寝つきも相変わらずですね(笑)
誰か先に登っていたら違うのでしょうが、
確かに交代要員がいないと厳しいでしょうね。
敗退しても、生きていれば何度でもアタックできます。
撤退の判断は正解だと思います。
良く頑張ったと思います。お疲れ様でした。
冬山をやった事がないのに偉そうなコメントで失礼しました。
相変わらず超ハードですね。
そして、寝つきも相変わらずですね(笑)
誰か先に登っていたら違うのでしょうが、
確かに交代要員がいないと厳しいでしょうね。
敗退しても、生きていれば何度でもアタックできます。
撤退の判断は正解だと思います。
良く頑張ったと思います。お疲れ様でした。
冬山をやった事がないのに偉そうなコメントで失礼しました。
◆hさん、おはようございます。
雪はあると思っていましたが、山は前夜予想外に降ったようでした。(^^;
でもそのおかげで白い美しい景色を見られたのですがね。
ホント、もう1泊+スノーシューがあれば山頂まで届いたかもしれません。
これからもっと雪が深くなればさらにもう1泊いるかな。(汗)
冬山の寒さ、厳しさ、素晴らしさ、道具の扱い等の再確認ができて、
これから雪山シーズインです。
雪はあると思っていましたが、山は前夜予想外に降ったようでした。(^^;
でもそのおかげで白い美しい景色を見られたのですがね。
ホント、もう1泊+スノーシューがあれば山頂まで届いたかもしれません。
これからもっと雪が深くなればさらにもう1泊いるかな。(汗)
冬山の寒さ、厳しさ、素晴らしさ、道具の扱い等の再確認ができて、
これから雪山シーズインです。
◆Fさん、おはようございます。
今回、2年前の冬にFさんと一緒に登った 風越山なみにハードでしたよ。
あのラッセル5時間も厳しかったですが、おかげで素晴らしい景色と達成感を味わえましたね。
あの時は強制交代ラッセルありがとうございました。(笑)
今回もシュラフに入って即爆睡でした。
標高が高いところで飲む酒はかなりキキますので。(笑)
今回、2年前の冬にFさんと一緒に登った 風越山なみにハードでしたよ。
あのラッセル5時間も厳しかったですが、おかげで素晴らしい景色と達成感を味わえましたね。
あの時は強制交代ラッセルありがとうございました。(笑)
今回もシュラフに入って即爆睡でした。
標高が高いところで飲む酒はかなりキキますので。(笑)