北アルプス 西穂高岳 ~二つのピーク~

mukuri

2015年04月05日 18:22



残雪期の北アルプス、西穂高岳 (2,909m) のピークに立った!
今回の登頂は嬉しさも格別、ここのところ 敗退 が続いていただけに。

そして、この日目指したもう一つのピークは・・・

やはり今回も長文。反省してまーす。

-------------------------------------------------------------------------


前日の天気予報では、麓の奥飛騨地方は昼前のみ晴れ、その後くもり → 雨マーク。

GPVの気象予報では、やはり穂高の山域は一日中雲に覆われているが、
昼前に数時間のみ、雲の量が少なくなる時間帯がある。
その時に眺望がきいてくれるか。

イチかバチかだなぁ。


昨年登った 西穂独標 から見た雄大な北アルプス穂高連峰がたまらなく美しかった。
そして、今回その独標 (どっぴょう) の先、できれば西穂高岳山頂からの景色を見てみたい。

晴れてほしい。 (いつもだけど。)




・・・そんな思いで朝8時前、新穂高ロープウェイ乗り場に到着。




どんより。(汗)

まぁ、登っているうちにあの雲がとれてくれれば。 (祈)



-------------------------------------------------------------------------



9時、ロープウェイを降りて 雪の回廊から歩き出す。
まず目指すのは、西穂山荘。



ズボズボ踏み抜きながら樹林帯を歩くと、約1時間で 二年前に泊まった 西穂山荘に到着。
南から青空が広がってきた!(嬉)








さて、まずは独標へ~

日当たりの良い場所には雪がない!
雪がないので夏道を行く。

久々に雪のない登山道、凸凹していて歩きにくいぞ。




途中、先行してくれていた2人組を追い抜いて先頭になってしまった。

ところどころズブズブ深雪の中にルートをとらざるを得なかったが、
凍ってないので 私にはピッケル・アイゼンは不要。



--------------------------------------------------------------------------



越えた独標を振り返る。



足場不安のイヤラシイ下降だったけど 手足がかりの岩々に頼れてなんとかクリア。

さあここからは未知なるゾーンへ。



=3



12時、ピラミッドピークに到達。

ホタカ上空の雲がとれている!(嬉)

左に目指す西穂高岳のピーク、右は奥穂高岳。 (ジャンダルム?)
青空よ、このまま持ちこたえてくれ~ (願)




ここでピッケル・アイゼン&ヘルメットを装備。
リップクリーム&日焼け止めも塗り直し。(笑)

いざいざ、躊躇したくなる雪稜を下っていく。






越えたピラミッドピーク。





さらに進んで、チャンピオンピークと 越えてきた峰々を振り返り~
登ってきた。そして高度感が出てきた。





途中にあったいくつもの岩場は、
ピッケルをザックと背中の間に挟んで両手をフリーに。

手でしっかり岩角やクラックを探しては順番に掴みホールド、
足元のアイゼン刃は、ツルツルの箇所を避け、シワやミゾを見つけて合わせていく。

一歩一歩 よじよじ攀じっていくこの感じ、だんだんミッションを達成していくようで楽しい。



------------------------------------------------------------------------------



ここのガレーも手がかり足がかりを探して慎重にクリア。



左上の雪斜面は 頼りない雪だったので左の岩場を登った。








だいぶ登ってきたが山頂はまだ先か。
やはり 標高2,909mは遠いよなぁ。



と見上げると 棒が・・・





------------------------------------------------------------------------



13時、北アルプス 西穂高岳 登頂 !!

やった~ !




雪と岩の道のり、一番のり。
達成感あったなぁ。

そしてなによりこの青空 ♪
晴れてくれて良かった、間に合って良かった !!
ホタカの山の神様 ありがとう 。




奥穂高岳 (3,190m) ~吊り尾根~ 前穂高岳 (3,090m) のスカイラインはやはり美しく神々しく。

いつか歩いてみたい稜線。
雪のない時にね。






そうこうしていると、
槍ヶ岳方面、涸沢岳や北穂高岳、キレット側からみるみるガスが湧いてきて、
あっという間にこの大展望が隠されていく。




・・・さて、西穂高岳山頂のピークに立てたし景色も見れたし写真も撮れたし、
もう一つのピーク登頂を目指して下山せねば。

ロープウェイの最終時間 (=16:45) も気にしながらね。






下山中、山頂下の西斜面で 2人組とすれ違う。




「お気をつけて~」



---------------------------------------------------------------------------



「西穂山荘のラーメンを食べる。」

昨年、西穂独標に登頂できた時、満足感と達成感の中で味わった一杯のラーメン、
山荘名物 「西穂ラーメン」 は格別だった。

なので、今回西穂高岳に登頂できたら、帰りに食べようと決めていた。
今回は味噌ラーメンを頼もうと。





しかし、山荘に戻ってくる間にかなりバテバテ、ペースも遅れ。
食べている時間が無くなり無念のスルー。(涙)

この日目指したもう一つのピーク、登頂ならず敗退。(苦笑)


ロープウェイに向けて下山~


=3





午後16時15分、最終前の下山ロープウェイに無事乗車。
シートに腰をおろし、ふぅ~、脱力じゃ~

残雪期の西穂高岳。




このいくつもの岩峰を越え、ここまで登ってきたんだな。
頑張ったぞ自分。


室内に貼ってあったパネルを見ながら、しみじみ浸っていたのでした。

あ~ この山荘で味噌ラーメン食べたかったな~と。(笑)




- 完 -




関連記事