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前日の天気予報では、麓の奥飛騨地方は昼前のみ晴れ、その後くもり → 雨マーク。
GPVの気象予報では、やはり穂高の山域は一日中雲に覆われているが、
昼前に数時間のみ、雲の量が少なくなる時間帯がある。
その時に眺望がきいてくれるか。
イチかバチかだなぁ。
昨年登った
西穂独標 から見た雄大な北アルプス穂高連峰がたまらなく美しかった。
そして、今回その独標 (どっぴょう) の先、できれば西穂高岳山頂からの景色を見てみたい。
晴れてほしい。 (いつもだけど。)
・・・そんな思いで朝8時前、新穂高ロープウェイ乗り場に到着。
どんより。(汗)
まぁ、登っているうちにあの雲がとれてくれれば。 (祈)
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9時、ロープウェイを降りて 雪の回廊から歩き出す。
まず目指すのは、西穂山荘。
ズボズボ踏み抜きながら樹林帯を歩くと、約1時間で
二年前に泊まった 西穂山荘に到着。
南から青空が広がってきた!(嬉)
さて、まずは独標へ~
日当たりの良い場所には雪がない!
雪がないので夏道を行く。
久々に雪のない登山道、凸凹していて歩きにくいぞ。
途中、先行してくれていた2人組を追い抜いて先頭になってしまった。
ところどころズブズブ深雪の中にルートをとらざるを得なかったが、
凍ってないので 私にはピッケル・アイゼンは不要。
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越えた独標を振り返る。
足場不安のイヤラシイ下降だったけど 手足がかりの岩々に頼れてなんとかクリア。
さあここからは未知なるゾーンへ。
=3
12時、ピラミッドピークに到達。
ホタカ上空の雲がとれている!(嬉)
左に目指す西穂高岳のピーク、右は奥穂高岳。 (ジャンダルム?)
青空よ、このまま持ちこたえてくれ~ (願)
ここでピッケル・アイゼン&ヘルメットを装備。
リップクリーム&日焼け止めも塗り直し。(笑)
いざいざ、躊躇したくなる雪稜を下っていく。
越えたピラミッドピーク。
さらに進んで、チャンピオンピークと 越えてきた峰々を振り返り~
登ってきた。そして高度感が出てきた。
途中にあったいくつもの岩場は、
ピッケルをザックと背中の間に挟んで両手をフリーに。
手でしっかり岩角やクラックを探しては順番に掴みホールド、
足元のアイゼン刃は、ツルツルの箇所を避け、シワやミゾを見つけて合わせていく。
一歩一歩 よじよじ攀じっていくこの感じ、だんだんミッションを達成していくようで楽しい。
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ここのガレーも手がかり足がかりを探して慎重にクリア。
左上の雪斜面は 頼りない雪だったので左の岩場を登った。
だいぶ登ってきたが山頂はまだ先か。
やはり 標高2,909mは遠いよなぁ。
と見上げると 棒が・・・
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13時、北アルプス 西穂高岳 登頂 !!
やった~ !
雪と岩の道のり、一番のり。
達成感あったなぁ。
そしてなによりこの青空 ♪
晴れてくれて良かった、間に合って良かった !!
ホタカの山の神様 ありがとう 。
奥穂高岳 (3,190m) ~吊り尾根~ 前穂高岳 (3,090m) のスカイラインはやはり美しく神々しく。
いつか歩いてみたい稜線。
雪のない時にね。
そうこうしていると、
槍ヶ岳方面、涸沢岳や北穂高岳、キレット側からみるみるガスが湧いてきて、
あっという間にこの大展望が隠されていく。
・・・さて、西穂高岳山頂のピークに立てたし景色も見れたし写真も撮れたし、
もう一つのピーク登頂を目指して下山せねば。
ロープウェイの最終時間 (=16:45) も気にしながらね。
下山中、山頂下の西斜面で 2人組とすれ違う。
「お気をつけて~」
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「西穂山荘のラーメンを食べる。」
昨年、西穂独標に登頂できた時、満足感と達成感の中で味わった一杯のラーメン、
山荘名物
「西穂ラーメン」 は格別だった。
なので、今回西穂高岳に登頂できたら、帰りに食べようと決めていた。
今回は味噌ラーメンを頼もうと。
しかし、山荘に戻ってくる間にかなりバテバテ、ペースも遅れ。
食べている時間が無くなり無念のスルー。(涙)
この日目指したもう一つのピーク、登頂ならず敗退。(苦笑)
ロープウェイに向けて下山~
=3
午後16時15分、最終前の下山ロープウェイに無事乗車。
シートに腰をおろし、ふぅ~、脱力じゃ~
残雪期の西穂高岳。
このいくつもの岩峰を越え、ここまで登ってきたんだな。
頑張ったぞ自分。
室内に貼ってあったパネルを見ながら、しみじみ浸っていたのでした。
あ~ この山荘で味噌ラーメン食べたかったな~と。(笑)
- 完 -