ギボシ 敗退

mukuri

2015年03月14日 21:23



今回目的としたのは、八ヶ岳 権現岳西峰 ギボシ (2,700 m)。

双耳峰の権現岳、東峰 (2,715m) は 昨年末に登頂 できたので、
今回はもう一方のピーク、未踏の西峰を目指したのでした。

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富士見高原ゴルフ場から歩き出した時にはまだ薄日が差していたものの、
不動清水を過ぎたあたりから空はグレーに。



鬱蒼とした樹林帯を抜け、烈風の岩場を登り切って、





先ずは編笠山 (標高2,524m) 登頂。



続いて目指す眼下の 青年小屋は見えてきたが、
そのバックに見えるはずの ギボシはガスの中。
予報通り天候は回復してくれるのか。

風はびゅうびゅう~






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ノートレースの登山道をラッセルで勢いよく下り青年小屋着。

テントを張ってギボシへ登る予定であったものの、
風が強く冷たいため 一旦冬季小屋に駆け込み装備を整えようと思っていたのだが・・・



入り口が雪で埋まって入れん。(汗)




少しは風が避けられるだろう小屋脇にテントを張って ギボシ方面を眺める。






かろうじて見えているのが、のろし場なのだろうか。

ギボシは相変わらず姿を見せず。(*_*;



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うー、この風&ガスで今日のアタックは諦めて、テントの中で過ごすこととした。

眺望のない山中、後の楽しみは食べると飲むことしかない。




バタバタとテントを打つ風が騒がしい。
ちょっと待ってくれ、これからうどんを食べるので。



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陽が落ちた青年小屋。



誰もいない雪山の夜。

myテント ソロウインター の灯かりが一つ、小さくともる。








・・・することがないので、夕方6時にはシュラフに入った。

行者のテン場 は賑やかすぎたが、今夜のテン場は心細すぎる。



風雪のテント泊。

幕一枚隔てた向こう側は闇、強風が容赦なくテントを揺らす。
テントの中は氷点下7℃になっていた。


深夜、突風がテントをたたくと内部の霜が飛び散って、シュラフから出している顔に落ちてくる。
冷たくてその度目が覚める。
シュラフに顔を潜らせると息苦しい。口だけ出そう。


それにしても体が寒い。
寒くて寝られない。

貼るカイロ、湯たんぽ、上下のダウンと防寒対策はしっかりしたつもりだったのだが、
前回の テント泊 が快適だったので、今回は上下とも薄手のフリースにしてしまった。
3月とはいえ、標高2,400mの雪中テント泊を甘く見てはいけなかった。

早く朝になってくれ~


寝ることにかなり消耗した。



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朝。



外の気温は氷点下10℃。

やはり風が強い。
小雪が横から身体に当たってくる。



ギボシ方面を見上げるが、今日も姿が見えず。






回復が見込めない天候、強風&ガス。



強風&ガス、そしてトレースがないだろう雪の中に突っ込んでいく気持ちにはとてもなれなかった。
だいたい夏道も歩いたことないので自信なし。


で、もうこの場に居てはいけないような気がしたので撤収。

ギボシにとり付くこともなく、いや、青年小屋からギボシへのルート口も確認できぬまま、
いや、ギボシの姿を見ることもなく敗退だ。



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編笠山に登り返し、




=3

約3時間で富士見高原ゴルフ場の駐車場に無事到着。



約20kgの荷物を背負って、風雪の中を ただ登って泊まって降りてきただけの山行であった。

ふ~


- 完 -




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